2015年、初読書作品。

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)

 

森博嗣作品は何作も読んだことがあるけど、読み終わった後ときどき狐につままれる。

理解しなくても良いや、って思えるときもあるけれど、この作品の場合は理解しなきゃもやもやして次に進めないという感じだった。

全長4000メートルの海峡大橋を支える巨大なコンクリート塊。その内部に造られた「バルブ」と呼ばれる閉鎖空間に科学者、医師、建築家など6名が集まっ た。プログラムの異常により、海水に囲まれて完全な密室と化した「バルブ」内で、次々と起こる殺人。残された盲目の天才科学者と彼のアシスタントの運命 は…。反転する世界、衝撃の結末。知的企みに満ちた森ワールド、ここに顕現。

➖裏表紙より引用

読んでいて、だいたいトリックはわかった。動機は別に理解しなくても良かった。最後の15ページくらいまでは自分のなかで理解しながら読み進めていて、そこから、え?あれ?ってなった。ええっと、トリックはこうで、登場人物はこれで、え、あれ、違うかったの、うーん……。ってなってまたパラパラとページを戻る。頭のなかで整理する。いや、やっぱりわからない……。うーん…って悩んで、ぱたんと本を閉じた。

 

シリーズものでも単発作品でも、また読みたいって思わせる森博嗣作品。この本も例外じゃなく面白かった。展開も早くて、軽快で、文章も森博嗣スタイルが炸裂していて、(内容はさらっとしていないけれど)さらっと読める作品。最近読書していない人は、ぜひ。