ありのままの自分でいても愛は途絶えないって気づいた今学期

小さい頃から人一倍周りの目を気にして生きてきたわたしは、いわゆる友だちグループに入ることや、そのグループで行動することが苦手でした。どこに行っても、誰と話していても、なんとなくひとり浮いている気分になっていたし、発言ひとつひとつ、自分の動作までもが気になって気になって仕方なかった。一対一でお話しするときは、相手に全力で感情のベクトルを向けられるのに、グループになるとどうしても周りの目が気になるし、わたしと同じような気持ちになっている人がいないかどうか、もしいたらどうしたらいいのか、不安で一生懸命考えてた。

 

今学期は、びっくりするくらいこういう不安に襲われてない。です。

 

2年生のときに一緒に住んでいたソロリティーシスターがつい最近ぽろっと、「すっごく変わったね、今の方が明るくて生き生きしていて、自信にあふれてる」って言ってくれた言葉がすごく印象に残っています。

 

今学期のほうが自分のできない部分に気づいて悔しい思いをすることがたくさんあるのに、たしかに、誰と話していても前よりそわそわしなくなったし、相手に合わせて自分を変えることもしなくなったし、批判されても素直に受け止められるようになった。

 

なんでかなーってずっと思ってたのがすとんと腑に落ちたのが、ハウスメイトと話していたつい先日のこと。今学期は、今まで以上に忙しくて、セルフコントロールがたくさん必要な学期でした(というか、少なくともあと5週間は現在進行形なので、「たくさん必要な学期です」のほうが正しい)。今までの学期がスプリントだとしたら、今学期はマラソン。つまり、どれだけ息切れせずに、良いペースで走り続けられるかということがテーマでした。

そうなると、自然とベクトルが全て自分のほうに向きます。最初の1ヶ月ほどはほんとうに自分自身を整えることで精一杯だった。だけど、自分との小さな約束をひとつひとつ丁寧に叶えていくことで、どんどん自分の現状・今の姿に対して心地よくなってきた。もちろん、悔しい思いはまだまだたくさんするけれど、「今の自分ならこれはできる」「今の自分では少し難しいから延期するか誰かにヘルプを頼もう」っていう判断が誤差なくできるようになってきた。それにつれて、今まで苦手だったのに、「NO」をきちんと言えるようになった。おもしろいことに、この段階までくると、今まで自分に向いていたベクトルが相手に向くようになってきて、「こんなことしたら恥ずかしいな」とか「嫌われないかな」っていう考えがどんどんなくなってきた。逆に、「こうしたら喜んでもらえるかな」「どういう言葉が今いちばんほしいかな」って考えられるように。

 

そうやって生活していくなかで、1ヶ月が経ち、ようやく誰かと話す余裕がでてきたときにわたしが意識してコミュニケーションをとったのが、常にそばにいてくれたのがハウスメイトたち。自分に自信が少しついたから、良い意味で彼女たちに気を使わなくなった。そうなると、どんどん、今まで自分からなかなか話しに行けなかった人たちにもどんどん話しに行けるように。過去2ヶ月で、一気にミーニングフルなお友達が増えました。好い加減の自己肯定感と自己愛は、もしかしたら周りに対して自分が無意識につくっていた壁を取っ払ってくれるのかもしれない、それによって実は自分が周りの目を気にしていたときよりも何倍も周りの人たちに良い思いをさせることができているのかもしれない、周りの人たちもわたしといることをもっと心地よく感じてくれるようになったのかもしれない、って思います。

 

自分が今までと変わらず意識していた、「見返りを一切求めずに与えること」に対する周りからのレスポンスが目に見える形になっていたのもここ2ヶ月。最近では、後輩たちに「ゆかが卒業したら誰がインターナショナル生の面倒を見てくれるの?」って言ってもらえたり、同学年のお友達から、「キャンパスに変化を与えてくれてありがとう。Walker Cup(毎年、卒業生ひとりに送られる賞で、キャンパスにいちばんの影響を与えた人が学生の第一次投票、学長の最終決定によって選ばれる。)のファイナリストにゆかの名前が無くて、すごく悲しかった。わたしは投票したよ。」って言ってもらえたりして、もう素直に感無量でした。

 

今まで無理しながらでも頑張っていたことがこうやって形になったのももちろんだけど、今学期にありのままの自分で自由に楽しく丁寧に日々を過ごしていたことが大きく関係しているのかな、とも思います。今まで怖がっていたのはなんだったんだっていうくらい、周りからの愛は途絶えなかった。むしろ、二倍にも三倍にも増えた。わたしももっともっと周りを愛せるようになった。

 

できることならあと1年くらいこの大学に残ってもっともっとミーニングフルな関係を築きたかったなと思うし、もういっかいソロリティーハウスに住みたかったな、って思います。わたしはとってもとっても不器用だから、こういうわりと当たり前のことに気づいて行動できるまですっごく時間がかかったけど、そのぶんこの気づきを大切にあたためていきたいなって強く思ってるし、油断したら涙が零れそうになるくらいのこのあたたかい気持ちに心が満たされています。

 

ようやくスタートラインに立った気持ち。先学期までは、卒業後にお友達がいなくなっちゃうんじゃないかって不安しかなかったけれど、今はなんだか落ち着いた気分です。きっと卒業しても、今までと同じ…というより今まで以上に、大切なお友達とずっと繋がっていられる気がする。

 

卒業までのカウントダウンは、あと6週間。