2019年2月の読書
こんにちは!
気づいたら3月も中旬ですね…早い。遅れてやってきた2月の読書記録!
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(1) 森博嗣【スカイ・クロラ】https://t.co/NK3tWgWAQY
随分前にシリーズを一気買いしていたのにも関わらずちゃんと読めていなかった1作品目。他の森作品とは雰囲気がまた違っていて、言葉が端的。刹那さと儚さが、死にきれない子どもたちと際立ってアンバランス。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(2) 森博嗣【赤目姫の潮解】https://t.co/epRzLwB9yP
百年シリーズの3作目にして、森さん最後の(と言われる)長編小説。「わたし」がふわふわと切り替わって夢が何重ものレイヤーとなっていてずっと何枚もフィルターがかかった状態でぼんやりと世界を見ているよう。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(3) 森博嗣【月夜のサラサーテ】https://t.co/YnxYjOOyrl
森さんエッセイシリーズ第7弾。いつものエッセイシリーズよりはもう少し私生活が垣間見えるような感じ。批評もするんだけど、どこまでもニュートラル。今後たまにぱっと開いて目についた節を読むのが面白い読み方かも。
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— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(4) 青崎有吾【図書館の殺人】https://t.co/luRhAzhIzw
本格!ミステリ!痛快すぎてスリル満点でどきどきわくわくした!タイトルに惹かれて買って大正解。読み終わって調べてみたらシリーズ3作目だったらしく1、2冊目も買っちゃった。これで作者さんわたしのたった3歳上…。
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— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(5) 青崎有吾【体育館の殺人】https://t.co/5EDpFrajj5
平成のエラリー・クイーンの名をものにしたデビュー作にして2012年度鮎川哲也賞受賞作品。受賞時わずか21歳とは信じられない理詰めの展開。『図書館の殺人』とこれで完全にファンになってしまった。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月11日
(6) 青崎有吾【水族館の殺人】https://t.co/jSIonNTBwl
裏染天馬(探偵)シリーズ2作目にして、11人のアリバイ崩しが見られる秀逸な作品。3作読むと青崎さんの作品の犯人は大抵予想外の人なんだということがわかってきた。次の作品では犯人当てたい…!燃える。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月14日
(7) 清水満【生のための学校】https://t.co/TZxEQoHoYm
勉強のために読んでみた本。序盤の考え方はおもしろかったけど、後半はもうすこし整理されていたらもっとよかったのに、というのが正直な印象・感想。ただ読んでおいて損はないので図書館でさらっと前半だけが◎かも。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月14日
(8) 森絵都【風に舞いあがるビニールシート】https://t.co/gDg8jfUCN5
小学校3〜4年生で読み漁っていた森絵都さん(当時はカラフルとDIVE!が大好きだった)の短編集。自分のなかの変容と形成されていく価値観、それらに対する葛藤に関しては秀逸な作者の本気がまた見えた。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月14日
(9) 東野圭吾【マスカレード・ホテル】https://t.co/QkUFxoYhgy
ずっと気になっていた作品。ミステリでは全くない(勘違いも甚だしい)けれど、長編小説としては興味深くスピードを落とさず読みきれた。そういう意味で"うまい"作者だなぁと思うし、ファンが多いのも納得。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月20日
(10) 多和田葉子【献灯使】https://t.co/Ve31YhbTSa
2019年1冊目に読んだThe Emissaryの日本語版!装丁も挿絵も本当に本当に綺麗なので、ちょっと高いけどぜひ単行本で買ってほしい…!英語版よりも日本語版のほうがより唐突的でアンバランスさが際立っている印象◎
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月20日
(11) 穂村弘【もうおうちへかえりましょう】https://t.co/0iOHnjpsNG
古本屋さんで見つけて購入。さらっと読めてぞわっと来ながらもなんだかんだ最後には著者にちょっと共感したり彼をちょっと好きになっちゃう、そんなエッセイ集。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月20日
(12) 伊坂幸太郎【ラッシュライフ】https://t.co/13bco3HxXJ
痺れた〜〜〜〜!ずるいほどうまい。伊坂さんの作品がミステリにカテゴライズされるのなんか違和感あったんだけどこの作品で納得した。王道ミステリじゃないけどこれは伊坂ミステリで全く新しいジャンルだ。最高。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年2月20日
(13) 伊坂幸太郎【チルドレン】https://t.co/9WGhhtiWOT
ラッシュライフでも思ったけど、一つ一つの独立したお話が良いことが前提で、それらが交差されたときのインパクトが一番大きくなる構成をするからはまっちゃうんだよね。ただの青春小説でもミステリでもない。おすすめ!
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年3月3日
(14) 乾くるみ【リピート】https://t.co/sgu6su5ZlD
イニシエーション・ラブで有名な著者。「『そして誰もいなくなった』に挑んだ」と書いてあったのも手伝って期待しすぎたかなー全然おもしろくなかったなー。わりと良いメッセージ性はあるけれどミステリではない!これは!
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年3月3日
(15) 青崎有吾【風が丘五十円玉祭りの謎】https://t.co/QrAgRJOJrs
最近はまりにはまってる青崎さんの短編集!今回のは雰囲気が昔大好きだったはやみねかおるさんにちょっと似てて懐かしくなった。なにげない日常に潜む謎も青崎さんの手にかかると鮮やか。お見事。
#2019年2月の読書記録
— Y u k a 💐 (@yukakitajima) 2019年3月3日
(16) 原田マハ【暗幕のゲルニカ】https://t.co/Ix3ma4EVmF
はぁ、とっても良かった!フィクションとノンフィクションの境目がぼんやりしてて、いろんな視点や思いが入り混じってて。これはもうつべこべ言わずにみんな読むべき。ラストも希望に満ちたわけではないけれど、爽快。
これだけ数読めば引っかかる作品もそうじゃない作品もあるんだけど、2月は飛び抜けて『暗幕のゲルニカ』が最高だった!
ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキュレーター八神瑤子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑤子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒濤のアートサスペンス!
アートサスペンスって何?と思いながら読み始め、これアートサスペンスなの?という疑問を持って読み終わったけどこれは作品のクオリティとは関係ない。
そう、小説なのか歴史書なのか学術書なのか、とても曖昧なラインをふわふわと行ったり来たりしているような作品だった。事実、巻末に収録されている参考文献は目を疑う量で、作者の歴史小説へ取り組む覚悟が見えるようだった。でもこれ歴史小説というのも少し違う。
ゲルニカが制作された1937年。そしてニューヨークでテロがあった2001年。その2つの時代を行ったり来たりしながら、キーパーソンであるドラとヨーコがゲルニカというひとつの作品、そしてそこに込められた願いに命を燃やす。
たった一枚の絵が世界を揺るがし、人々に命を差し出させ、そしてまた彼らを救う様は、到底理解しがたいことでもある一方で、人類の果てなき平和への追求を象徴しているよう。
是非多くの人に読んでほしい。
多和田葉子さんの『献灯使』は、1月初めに読んだThe Emissaryの翻訳元。
日本語のほうがより切り貼りされていて、ぷつぷつ切れていて、不安定。ずっと船のなかに揺られているような、世界がぐにゃぐにゃしているような、そんな錯覚を覚える文章。
巻末には短編もたくさん収録されていてどの作品も興味深かったし、合間合間の挿絵がとっても素敵だった。
多和田さん作品は興味深い。その得体の知れないものに恐る恐る近づき、手にとってみて、怖々とじっくり観察してみて、それでも気を抜くとぐるぐる回る渦のなかに引き込まれていく。
伊坂幸太郎さんはとっても賢い人なんだろうなぁと。構成が緻密でこれ以上なく意図的で演出上手。もっと読みたい。
あとは精力的に青崎有吾さんに貢ぎました!
なんとなしに手にとった『図書館の殺人』からここまではまるとは…。ひさしぶりにおもしろいミステリ作家に出会った。
というわけで2019年2月の読書記録でした!
みなさんのおすすめもぜひぜひ教えてください。
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